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    • 映画『折り梅』を見て考えた、認知症の方を支えるということ

    • 2026年10月30日

    こんにちは。
    司法書士の村田です。

    先日、映画『折り梅』を見ました。
    この映画を見て、改めて考えさせられたことがあります。

    それは、認知症の方を支えるということ、そして、相手を理解しようとすることの大切さです。

    私は司法書士として、成年後見業務に携わっています。認知症のある方の財産管理や生活に関わる手続きを行う中で、日々さまざまなことを考えます。

    今回、この映画を見て、これからの自分の仕事や、認知症のある方との関わり方について、改めて考えるきっかけになりました。

    『認知症になっても、その人らしさはある』

    映画の中で、特に印象に残った場面があります。

    認知症の症状が激しくなっていた義母が、認知症家族の集いに参加したことをきっかけに、絵を描くようになります。

    そして、絵を描くことを通じて症状が落ち着き、やがて賞を取るまでになります。

    この場面を見て、認知症のある方にも、その人らしさや、その人が持っている力があるのだと、改めて感じました。

    認知症というと、以前はできていたことが難しくなるなど、どうしても変化した部分に目が向きがちです。

    しかし、その方が好きなこと、得意なこと、心が落ち着くこと、そして、その方らしく過ごせる時間もあるはずです。

    周囲がそうした一面に気づき、ご本人が安心して過ごせる環境をつくることは、とても大切なのだと思います。

    もちろん、認知症の症状や必要な支援は一人ひとり異なります。だからこそ、目の前の方をよく知り、その方に合った関わり方を考えることが必要なのだと感じました。

    『変わったのは、義母だけではなかった』

    もう一つ、私の心に強く残った場面があります。

    その後、義母の認知症は進行していきます。

    それでも、義理の娘は、以前とは違う接し方をするようになっていました。

    認知症が進行する中で、思うようにいかないことや、戸惑うこともあったはずです。

    義理の娘は、認知症について理解を深め、義母のことを理解しようとする中で、接し方を変えていったのだと感じました。

    私はこの場面を見て、「変わったのは義母だけではなく、義理の娘自身も成長したのだ」と思いました。
    成長という一言では私の感じたことをすべて表していないので、もっと言うと、認知症を知り、認識し、理解し、接していく中で向き合い方や考え方、見方が変わったのではないか、と感じました。

    相手の言動に戸惑ったり、どう接すればよいのか分からなくなったりすることは、誰にでもあると思います。

    しかし、相手のことを知り、病気について学び、相手の立場に立って考えようとすることで、これまでとは違う見方ができるようになるのかもしれません。

    相手を変えようとするだけではなく、自分自身の考え方や接し方を見つめ直す。

    それもまた、誰かを支えるうえで大切なことなのだと感じました。

    『成年後見業務でも大切にしたいこと』

    成年後見業務では、ご本人の財産を適切に管理し、必要な契約や手続きを行うことが重要です。

    しかし、それだけで十分なのだろうか。

    映画を見ながら、そんなことを考えました。

    ご本人は、これまでどのような生活を送ってきたのか。何を大切にしてきたのか。どのようなことに喜びを感じ、何に不安を感じるのか。

    そうしたことを理解しようとする姿勢も、支援には欠かせないのではないかと思います。

    もちろん、成年後見人には法律上の役割や責任があり、ご本人の希望をすべて実現できるとは限りません。

    それでも、ご本人の意思や思いをできる限り尊重し、その方にとって何が大切なのかを考えながら支援していきたいと思っています。

    また、ご本人だけでなく、ご家族にもさまざまな悩みや葛藤があります。

    認知症のある方を支えるご家族が、どのような思いを抱え、日々どのようなことに悩んでいるのか。そうした声にも耳を傾けていきたいと思います。

    そのためにも、認知症家族の集いなど、実際の声を聞き、学ぶことのできる場にも関心を持ち、地域で支援に携わる方々とのつながりを大切にしていきたいと考えています。

    『私自身も、もっと学び、成長していきたい』

    今回、映画『折り梅』を見て、認知症のある方を支えるためには、法律や制度の知識だけでなく、その方の気持ちや生活を理解しようとする姿勢が大切なのだと、改めて感じました。

    私自身、これまで成年後見業務に携わってきましたが、まだまだ学ぶべきことは多いと思っています。

    認知症のある方は、どのようなことを感じているのか。
    どのような接し方をすれば安心していただけるのか。
    ご本人の思いや願いを、どのように支援につなげていけばよいのか。

    簡単に答えが出ることばかりではありません。

    だからこそ、ご本人やご家族の声に耳を傾け、認知症について学び、地域で支援に携わる方々とのつながりを大切にしていきたいと思います。

    そして、私自身も学び、成長しながら、一人ひとりにとってよりよい支援を考え続けられる司法書士でありたいと思います。

    誰かを支えるということは、相手のことを知ろうとし、相手の思いに耳を傾け、自分に何ができるのかを考え続けることなのかもしれません。

    映画『折り梅』は、そんな大切なことを、私に改めて考えさせてくれました。

    これからもM’s司法書士事務所は、成年後見業務を通じて、ご本人の権利や思いを大切にしながら、地域の皆さまのお役に立てるよう、学び続けていきたいと思います。

    村田浩一