こんにちは。
司法書士の村田です。
後見人業務の中で稀にあるのが、株式売却の手続きです。
本人さんが所有している株式を、証券会社を通じて売却し、現金化して、私が管理する本人さんの口座に入金して頂きます。
私が経験した中では、本人さんの株式所有態様は、下記2つのパターンがありました。
(ア)『○○証券』といった証券会社に口座があり、その会社を通じて株式を所有しているケース(おそらく最も一般的な形態かと思います)
(イ) 証券会社を通じてではなく、直接所有しているケース(証券会社に口座はありませんが、しかし、株主名簿にはきちんと記載してあります)
先日のこと。
上記イのパターンに該当するケースがあり、株主名簿管理人に対して手続きをとり、法定代理人就任に伴う株主票の再提出や印鑑届を行い、手続きを進めました。
イのパターンの場合、株式を売却するためには、
(A) 証券会社に保管振替口座を開設し、その証券会社を通じて株式を売却する方法
(B) 株主名簿管理人を通じて売却する方法
のご案内があったため、Aを選択し、某証券会社に勤務している大学の後輩に手続きを依頼しました。
迅速に手続きを進めてくれたおかげで、無事に売却でき、売却業務終了です。
なお、株式の売却等の本人さんの財産の形態を変えてしまうような法律行為を行う場合、私は必ず照会書と関係資料を家庭裁判所に提出し、家庭裁判所の了承を得た上で実行しています。
今日はちょっとイレギュラー(?)な後見業務について書いてみました。
村田浩一